2016/11/20

狂い咲き!日活ニューアクション

1960年代後半は映画産業がテレビに押され斜陽化が顕著になり
日活は経営難から1971年にロマンポルノ制作に路線変更します。
それまでの約2年間に集中して制作されたのが日活ニューアクションと呼ばれる作品群です。
その中での代表的な2作品から。

『女番長 野良猫ロック』(1970)和田アキ子さん
和田アキ子の鉛筆画似顔絵
和田アキ子の鉛筆画似顔絵途中和田アキ子の鉛筆画似顔絵途中
画は主演の和田アキ子さんとこの作品の前年にデビューしたホンダCB750

この作品は映画を全面的に制作したホリプロが前年にデビューした和田さん(今やホリプロの重鎮)を一気に売り出す意図もあったようです。
映画のクライマックスで新宿の街中で繰り広げられる和田さんのCB750と敵役の藤竜也さんのダイハツバギーのチェイスシーンはこの映画の見どころのひとつで歩道橋を駆け上がり地下街を疾走したりと(おそらく許可なしのゲリラ撮影)
当時の日本映画としては”よくやった!がんばってるな”という感じでした。

制作がホリプロということもあり劇中の音楽シーンも従来の日本映画にはない斬新さがありました。
特に”アンドレ・カンドレ”時代の井上陽水さんがライブハウスで歌うシーンは超レア映像です。


『新宿アウトロー ぶっ飛ばせ』(1970)渡哲也さんと原田芳雄さん

渡哲也と原田芳雄の鉛筆画似顔絵
渡哲也と原田芳雄の鉛筆画似顔絵途中img273.jpg
画の背景にあるのは当時建設中の京王プラザホテル

この作品の主演は渡哲也さんですが共演の原田芳雄さんのアドリブ的演技が冴えまくり完全に渡哲也さんを喰ってます。
画にある京王プラザホテルは先の『野良猫ロック』でも劇中の印象的なシーンで映し出されます。
当時の新宿西口には高層ビルがほとんどなく都庁の場所も広大な更地で映画やテレビのアクションシーンなど頻繁に撮影されていたようです。

この作品では暴走族の頭で前年デビューした沖雅也さんが出演しています。
しかし彼は1983年にこのホテルの最上階から飛び降り自殺をしてしまいました。

短命に終わった日活ニューアクションですが
藤田敏八、長谷部安春、澤田幸弘といった俊英監督を生み
その制作に関わったスタッフの多くがその後の
「太陽にほえろ」「大都会シリーズ」「西部警察」などの傑作テレビシリーズに受け継がれました。